新型コロナウイルスSARS-Cov-2 521株の不活性化!
試験概要
- 1.研究目的
- 光触媒が持つ抗菌・抗ウイルス効果によって、新型コロナウィルスの不活化効果があるかを明らかにすること。
- 2.試験品
- 光触媒加工(HM05/SN/SNAP)したガラス板(50mm×50mm)
- 3.試験ウイルス
- 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2; 2019-nCoV JPN/TY/WK-521 株)
- 4.試験内容
- ●試験はJISR1756(可視光応答型光触媒の抗ウイルス性試験方法)に準じて実施した。
●光照射条件は、白色蛍光灯にて可視光照射(500lux;400nmのUVカット)および暗所(0lux)とした。
●作用時間後、PBS 液によってウイルスを回収した。
●回収液を用いてウイルス感染価をプラーク法にて測定した。
①光照射(500lux;400nmのUVカット)におけるウイルスの不活性化効果と減少率
作用時間 | 0時間 | 0.5時間 | 1時間 | 2時間 | 4時間 |
---|---|---|---|---|---|
不活性化効果(Mv) | - | 1.31 | 1.29 | 2.04 | 2.96 |
減少率(%) | - | 95.111% | 94.925% | 99.090% | 99.890% |
②暗所 (0lux)におけるウイルスの不活化効果と減少率
作用時間 | 0時間 | 0.5時間 | 1時間 | 2時間 | 4時間 |
---|---|---|---|---|---|
不活性化効果(Mv) | - | 1.04 | 1.24 | 1.92 | 2.31 |
減少率(%) | - | 90.833% | 94.222% | 98.810% | 99.506% |
【評価】
本試験で使用した光触媒(HM05/SN/SNAP)加工したガラス板は、新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)に接触させることにより、ウイルスの感染価減少が確認された。本試験品を使用することにより、表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられた。
公立大学法人 奈良県立医科大学 医学部